活動報告②2018.11.25-2019.4.30


昭和広報2020年7月号掲載

昭和広報2020年7月号 No.613

(令和2年7月10日発行)掲載

 

https://www.vill.showa.gunma.jp/kurashi/gyousei/kouhou/r2/files/01/202007_08.pdf

 

 

約1年前に活動終了し本会解散となりましたが、ご協力頂いた方々にきちんと報告が出来ていないような気持ちも残っていました。

 2020年、全世界が新型コロナウイルス感染症の流行で未曾有の危機に直面し、東京オリンピック延期、3月2日から全国の小中高校、特別支援学校に臨時休校が要請され、世界では多くの命が失われ、感染恐怖の日々、情報の混乱、経済不安定、外出自粛、三密、マスク着用、クラスターなど、今までの生活が一瞬で変わりました。

 学校で勉強が出来ることは当たり前ではなくなり、いきなりお友達とも会えなくなり、卒業式も入学式も簡素化、どれだけの子供たちが心を痛め、恐怖に怯え、我慢をしているか。手洗いうがい必須、マスクを着用して不安の中、一歩一歩、みんなで協力して歩みを止めないよう頑張っています。

 見えないウイルスによって人と人との距離が出来てしまった今、小さなコミュニティーの価値、人との繋がりの有り難さや温かさを常に忘れないよう、活動を顧みました。

 過去の事業なので取り上げてもらえるかダメ元で昭和広報に掲載をお願いしたところ、担当の石井さんがとても丁寧にHPを読んでくださり、時系列に写真と文字をのせ、しかもカラーで紹介してくださりました。

 

 私たちでさえ流れをまとめられない説明の上、印刷の関係で文字数の制限もある中、伝えたかったことをとても分かりやすく、この上ない文字のオンパレードでまとめてくださりました。原稿を見せて頂いた時は脱帽、圧巻で感動しました。

 

 せっかくですので、この記事を多くの方に手にしてもらいたく、昭和村公民館に作って頂いた「中村一雄氏ブース」に飾らせて頂く予定です。

 みんなで作り上げたこの活動が村の歴史の小さな一つとして残せたらステキですね。

 

広報の石井さん、嫌な顔一つせず、冷静に、そして奥深く取材調査してくださり、素晴らしい記事にしてくださり、最後の最後にこのような形で残して頂け、心から感謝しております。

 

 昭和村の故中村一雄さんのように、子供たちのこと、地域の人のこと、村のことを大事に想う方々が7月号に沢山掲載されていました。ぜひ広報7月号ご高覧ください!

 

https://www.vill.showa.gunma.jp/kurashi/gyousei/kouhou/r2/2020-0714-1041-12.html

 

 

 


事業終了のご挨拶

活動終了 2019.4.30

2019(平成31年)4月30日、平成最後の日に「ビルマの耳飾り実行委員会」は事業終了解散とさせて頂きます。振り返ると、本会発足から約3年が経ち、アウンティリ小学校へ親善訪問された方は約5年、前回の劇団「繭」の同作品公演から約12年、中村一雄氏ご逝去から約11年にあたります。

 

『ビルマの耳飾り実行委員会』

アマチュアな私たちは、答えの分からない一歩を踏み出しました。

趣旨の3本柱、先人の想いを大切に、”アウンティリ小学校の子供たちのために今できることをひた向きにやる”という気持ちで小さな活動をスタート。心配されながらも、義理人情の地元地域の方々をはじめ、徐々に群馬県だけでなく全国で情報をききつけてくださった方からも応援いただき、想像もしていなかった大きな成果・結果を出すことができました。

 

群馬県北毛地区は人口も少なく、文化会館大ホールで演劇チャリティー公演を行うことは簡単なことではありませんでした。何度もスランプや金銭的な迷いもあった中、諦めない大切な仲間たち、心に残るあたたかい励ましや、大雪にも関わらず当日会場へ足を運んでくださったお客様のおかげで会場は満席となり、本当に貴重な、どう感謝の気持ちを伝えたらよいか、頑張ってきてよかったと痛感しました。

 

 

創作劇「ビルマの耳飾り」アウンティリ小学校修繕チャリティー公演を通じ、経費を差し引いた金額は、1,715,268円(チケット代、寄付金、募金)になりました。

 後援/昭和村 https://www.vill.showa.gunma.jp/昭和村教育委員会、雲昌寺、

FMOZE http://www.fm-oze.co.jp/

協力/劇団「繭」http://gekidanmayu.fun/

 

出演者をはじめ関係者の方々には、無償で参加していただき、お弁当もでない、舞台道具等の予算は通常演劇で行う1/5以下のほぼゼロに近い状況です。雪国、冬場の稽古では灯油もだせない状況下での厳しいものでした。

 

『経費、会場費を払って一応舞台は成功、活動終わりでは困ります。目指すところは”アウンティリ小学校修繕チャリティー公演”ということを忘れずぶれずに!』という内心心苦しいことも多々ある中、お互いを思いやり誠意を尽くし全員で頑張ってきました。

この想いに共感して頂いた約170万は多くの方の心のこもったお金です。

 

 

 故中村一雄さんと親しかったミャンマーで日本語学校経営されておますミャンマー人のTHIN様のお力添えを頂き、小学校の校長先生、先生方や保護者の方、近隣の寺院の方など、修繕や建設にあたり専門的な知識を持つ方々が中心となり、子供たちが安心して学べる環境を少しづつ整備されていきました。ミャンマー教育省から建設許可ももらっています。

 

支援に入るのは簡単ではない国、地域のため事前調査をしながら進めていき時間はかかりましたが、確実な支援の方向性が決まった後のTHIN様から届く報告は、私たちの想像もしていなかった嬉しいニュースばかりでした。

 

全額送金した大切なお金は、校舎園庭等修繕、小学校を囲む塀の修繕増設、戦没者慰霊碑修繕、『中村一雄記念図書館』建立に役立てていただきました。その後、本も寄付され子供たちの嬉しそうなお写真も頂きました。

 

どんな窮地でも走り続け皆を引っ張ってきた角田実行委員長、劇団「繭」代表の倉沢氏の「大丈夫」という常に前向きな言葉、夜遅くまで小道具から大道具まで作ってくれた明田舞台監督、寒さ厳しい稽古場でも、明るく稽古に励んでくださった出演者の皆様、裏方で支えてくれた実行委員のメンバー、そして想いを形に繋げてくださったミャンマーのTHIN様や校長先生たち、全員無償で一人ひとりアウンティリ小学校の子供たちのために今できることを真摯に取り組んできた年月です。どんな結果が待ち受けているかわからずスタートしたけれど、乗り越えたときに初めて見えてくるものがありました。

 

戦争を経験、保育の環境、教育、住職、文筆業等、多方面でご活躍された中村一雄さんを一言で表す事は難しいですが、戦後はまだ小さい子供の葬儀も多かったようで、号泣しながらお経を唱えたお姿が印象的だったとも聞いております。

群馬県安中市で生まれ、永平寺で修行を終えた後、高崎市の大きなお寺の住職にとの声もかかっておりましたが、昭和村の田舎のお寺が良いと曹洞宗雲昌寺故第二十二世大和尚として地域に貢献してくださりました。また、村内で社会副法人子育会子育保育園を創立され、保護者は安心して働けるようになり、子ども達も元気に伸び伸び育つことが出来ました。

晩年には戦時中滞在したミャンマーのキンウー地区の子どもたちのために感謝の気持ちから私財を投じてアウンティリ小学校を建立されました。その当時、キンウー地区の子供たちは小学校はなくお寺で勉強していたそうです。昔の日本に似ています。開拓者の苦労も知っているからこそ中村氏の実行力や言葉一つ一つに重みがあったのかもしれません。

ミャンマーヤンゴンにある日本人戦没者慰霊碑に中村一雄さんのお墓もあり、祈世界平和の文字が大きく刻んであります。

 

また、お世話になった劇団「繭」様は、公演後再活動されました。利根沼田文化会館大ホールにて「春駒日記」公演は会場満員となりとても盛り上がり感動しました。本会の活動が地域の文化の向上に少しでも寄与出来ましたら幸いです。

 

最後になりますが、アウンティリ小学校修繕の願いが叶い、塀をなおすどころか、同校の校舎園庭等修繕完成、同校を囲む塀の修繕増設完成、中村一雄氏建立戦没者慰霊碑修繕完成、そしてまさかの「中村一雄記念図書館」も建立でき、中村氏の想いと子供たちの笑顔が繋がる“証“が残せたことは多くの方に支えて頂けたことに尽きます。

 

安心してアウンティリ小学校の子供たちが夢をもって笑顔で勉強できますように。

 

応援してくださった一人ひとりに、感謝の気持ちを込め本会の事業終了、解散とさせていただきます。明日、「平成」から「令和」と元号が変わります。この時代の節目に、時空を超える純粋な気持ちで活動が出来きたことは私たち一人ひとりの宝となりました。

 

末筆ではございますが、皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。

長期にわたり本当にありがとうございました。 

 

  ビルマの耳飾り実行委員会一同 2019.4.30

 

 

 


本会事業や調査した過去の出来事を振り返る


▪️本会事業の趣旨

創作劇『ビルマの耳飾り』の公演と通じ、中村一雄氏(ペンネーム:武者一雄)の活動を周知すると伴に、ミャンマーアウンティリ小学校へ修繕費寄付を行うこと、牽いては地域の文化の向上に寄与することを趣旨として活動してきました。

 

活動の背景には、先人の努力や想い、後に続くものにまで繋がる情熱がありました。

 

 ▪️歴史を繋げてみると

1967(昭和42年)

 武者(中村)一雄「ビルマの耳飾り」講談社児童文学新人賞受賞

 

1997(平成9年)

 中村一雄 55年ぶりにビルマ再訪

 

1997(平成9年)

 武者(中村)一雄「ビルマの星空」再刊

 

 1998(平成10年)

 中村一雄ミャンマーキンウー再訪

 

 1998(平成10年)8月10日 

 はるかなる「ビルマの竪琴」 NHK総合テレビ放映

 

 1998(平成10年)10月

  アウンティリ地区に小学校を寄贈

  日本人戦没者慰霊碑建立

 

 2007(平成19年)3月26日(日)

  劇団『繭』第12回創作劇「ビルマの耳飾り」公演

 

2008年(平成20年)12月17日

 中村一雄氏遷化(享年92歳)

 

2014(平成26年)3月6日

 昭和村海外派遣事業アウンティリ小学校親善訪問

 

2016(平成28年)3月1日

 ビルマの耳飾り実行委員会発足

 

2017(平成29年)3月26日(日)

 創作劇『ビルマの耳飾り』アウンティリ小学校修繕チャリティー公演  

 

2018(平成30年)4月〜

 アウンティリ小学校修繕、慰霊碑修繕等開始

 

2018(平成30年)12月17日

念願の学校修繕完成

 ・校舎園庭等修繕完成

 ・塀の修繕増設完成

 ・中村一雄氏建立戦没者慰霊碑修繕完成

 

2019(平成31年)1月17日

 『中村一雄記念図書館』建立完成

 

2019  (平成31年)3月24日

 劇団『繭』第15回「春駒日記」公演

 

2019 (平成31年)3月31日

 Thinmyamar Language Center様より本寄贈

 

2019(平成31年)4月30日

 ビルマの耳飾り実行委員会事業終了にて解散

 平成最後の日とともに、この活動は終了致します。

 

2019(令和元年)5月1日

  平成から令和に元号が代わる


『Thinmyanmar Language Center』様より沢山の本が届く

本の寄贈を頂きました 2019.3.31

THIN様からの報告です。

Thinmyanmar Language Center』様から、Myanmarの本を寄付して頂きました。

 

ティンミャンマーランゲージセンター様、本当にありがとうございました。


劇団「繭」公演

2019.3.24

本公演で大変お世話になった、劇団繭様、おめでとうございます。

 

 第15回公演『創作劇「春駒日記」大成功!!大盛況!!

 平成31年3月24日(日)午後2時開演

 利根沼田文化会館大ホール

 

チケット完売、約900名(会場満席)大盛況でした。群馬県北毛地区は地域的に文化会館大ホールで演劇の公演を開催することは経営的に厳しい部分があります。しかし、『劇団繭』は、代表である倉沢新平様を筆頭に地域の文化価値の向上を担う大きな存在として活躍されています。

http://gekidanmayu.fun/


本の寄贈発送

2019.3.14

THIN様が『Myanmar book aid foundation』に申請してくださり、180冊の本が寄贈され、アウンティリ小学校へ送って下さりました。子供たちのが記念図書館をこのような雰囲気で利用してくれているのが分かり、本も増え、とても嬉しいですね。お忙しい中、このようなステキなご配慮、本当にありがとうございました!

完成報告

2019.1.17

THIN様より、『中村一雄記念図書館』のお写真を頂きました。綺麗に仕上がり、頂いたお写真から様子が色々伝わってきます。

 

『12月17日』中村一雄氏の命日に学校の修繕がおわり、慰霊碑も綺麗に整備され、そして『中村一雄記念図書館』の完成です。先のことが全く分からず、手探り長い道のりでした。バトンタッチをしながらその時出来ることを誠意を持ってひたすら取り組む、未来を担う子ども達のために大人が本気で頑張った月日ではないでしょうか。

 

まるで映画「ビルマの竪琴」(続編)を見ているようですね。

 

中村氏のが命の大切さを伝えた1冊の本が、形を変え想いをのせ、ご逝去された後にご自分の記念図書館が建設されるとは中村氏も驚いているかもしれませんね。

 

保育園創立者、僧侶等多方面でご活躍された中、ご家族からお預かりした写真がリンゴをもったお写真でした。まさかのベレー帽、ペンネームまでお持ちのおじいちゃん先生を尊敬するとともに愛おしくも感じます。

 

 活動してみて初めて分かること、未熟さ、人の温かさ、続けてこないと分からなかったこと、思いもよらない素敵な出来事、時空を超えた結びつき、人に歴史あり。

今回の活動を通じで、多くのことを学ぶことができました。

 

 正直なところ、国を越えての支援なので簡単なことではありませんでした。また、皆さまにお預かりしたお金を無駄にしてはいけない、失敗できないプレッシャーもありました。

 

その都度皆様に助けて頂き、無事活動を成功することが出来き、大きく成長させて頂きました。とても素敵なご縁に感謝、感謝の気持ちでいっぱいです。

一つ一つ努力することの素晴らしいさも子供たちに伝わるといいですね。

ここまで支えてくださりお力添え頂き、本当にありがとうございました。


中村一雄記念図書館完成


2018.12.12

THIN様より、完成間近な『中村一雄記念図書館』のお写真を頂きました。

お写真のスチール製の本棚はTHIN様より寄付して頂きました!

日本で集まったお金を送金した後は、全てTHIN様が取りまとめ下さり、図書館が建設され、慰霊碑も修繕され、その上本棚を寄付して頂き、改めてTINH様に心から御礼申し上げます。行ってみたいですね。


念願の学校修繕完了

2018.12.17

長きにわたり、この日を待ちわびていました。

今日は中村一雄氏の命日になります。

2018.11.19

THIN様よりお写真が届きました。

戦没者慰霊碑の修繕の様子

たまたまミャンマー政府からも支援があり私たちの支援は予想以上の範囲に着手できました。しかし、まさか日本人慰霊碑(中村氏建立)の修繕まで出来るとは想像もしておりませんでした。

 

今回、THIN様をはじめ、モーウィン様(写真)が中心となって、地域の寺院へここまでの経緯をお伝えし、慰霊碑修繕のご相談にいってくださりました。地域の方々の団結力のおかげで色々な方が関わってくださいました。

 

専門家の方より、基盤をしっかり修繕した方がよいとのことで、予算が限られている中にも関わらず、最善を尽くしこのような頑丈で元の姿も残した素晴らしい慰霊碑修繕完成まで繋げてくださいました。

 

モーウィン様はアウンティリ小学校のPTA役員さんでもあり、お寺の信者の方でもあり、今回の中心となって修繕活動して下さったかたです。

長期に渡って誠意をもって支援してくださり、心から御礼申し上げます。中村一雄さんが建立寄贈した想い、そしてまた新たな心のこもった慰霊碑となりました。ありがとうございます。